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真のブルゴーニュ・ファンにとって、若いうちは、力強すぎて飲みづらい印象の多いジュヴレ・シャンベルタン。それは、アメリカ市場向けに過度な抽出などで、色素やタンニン、樽などを効かせ過ぎ、その本来のあるべき姿をなくしてしまった代償と言われています。 新世代の作り手は、本来のあるべき姿のブルゴーニュに戻ろう!という動きが加速しております。コク、旨味はしっかりあるのに、タンニンなどでガビガビする事なく、最後にまろやかな絹の様なフィネスが現れるようなワイン。添加物などの味ではなく、出汁の旨味や繊細な素材本来の味の分る日本人にとってその詫びさびを感じさせる新世代の作り手が醸し出す、ワインは優しさを求める多くのブルゴーニュ・ラヴァーの舌とハートを鷲づかみにしています。 今回のアンリ・マニャンのジュヴレもその最たるものと言われています。TOPノーズはイチゴの香り、樽から来る高級感を感じる上品な香り。口当たりはピチピチとした若さを感じ、若干のタンニンとコク、旨味を感じます。美しい酸があり上品でチャーミング。そして、デキャンタする事により雲の様な滑らかさが生まれます。今飲むならやはりデキャンタがお勧めです! このリュショット・シャンベルタンは 0.16ha。石灰岩質土壌。平均樹齢40年のVV。カヴァン社製ジュピーユ、コンピエージュ、フォンテーヌブローの各森産の新樽60%、1回使用樽40%で10ヶ月間の熟成。 前世紀末から今世紀初頭にかけてのおよそ10年間、当時の”大”アメリカ市場の嗜好を主たる要因として、ブルゴーニュにおいても所謂有名な生産者を中心に、とりわけ濃厚なパワーワインが造られたことは醸造史に記録されるでしょう。そしてこのことは、その後のアメリカ市場の失速と、世界各国の良識あるワインラヴァーがよりナチュラルで上品なワインへと里帰りしたことによって、今日に至るまで生産者のカーヴに築かれた山のような在庫の記憶とともに、ブルゴーニュの未来たる次世代の醸造家たちにとって良い教訓となりました。 中でもヴォーヌ・ロマネ村と並んで大きな反動を経験したジュヴレ・シャンベルタン村では、新しい世代の造り手たちがとりわけ熱心に、一丸となって、ピノノワールのあるべき姿を再探求する姿が見られます。 「超完璧主義者のドゥニが、格別に力強い深い色のジュヴレ=シャンベルタンを造っていたが、2006年に不時の他界。息子のアルノはもう少し優雅なものを求めている」(ヒュー・ジョンソン。「ドメーヌ・ドニ・モルテ」を評して)。 父の後を継いだこの若きアルノー・モルテがそのリーダーで、彼を中心とした研究ネットワークから、品質を劇的に向上させた新世代が現れてきています。 その最たる造り手がアンリ・マニャンです。1656年からジュヴレ村の住人であったというこの由緒ある生産者は、ヨーロッパ中の個人のワイン愛好家達やワインショップなどからの注文で毎年完売が続いているために、品質を大きく向上させようという動機はやや希薄でしたが、2007年からワイン造りに参画した息子シャルル・マニャンが、アルノー・モルテやベルトラン・デュガらとの情報交換を通じて栽培から醸造まで多岐に渡る改革を行い、大きな品質向上を遂げました。 とても誠実な彼が畑仕事の合間を縫って一生懸命まとめてくれたレポートには、「結論」として次のように書かれています。 「ピノ・ノワールという品種ならではの、繊細で薫り高いワインづくりを目指しています。それは気品があり絹のようになめらかなタンニンを伴う、まろやかでバランスの良いワインです。私たちは、ワインの自然な風味を”修正する”ことができると考えられている(技術や添加物等の)あらゆる干渉を制限します。あらゆる「アグレッシブなもの」は歓迎しません。ピノ・ノワールは、肩の力を抜いて自然な悦びをもたらしてくれるもの、また、美味しい料理を引き立てるものであると考えています」。 3回選果を行い選び抜かれたぶどうを使います。茎は全て取り除かれ、天然酵母のみで発酵。櫂入れもすべて伝統的な人足で行います。 発酵に使う樽は「フィネスとアロマに特に優れた」ジュピーユの森産のものを中心に使用。 2011年ヴィンテージからは無清澄・ノンフィルターでビン詰めされます。
フルボディー/鳥肉、牛肉、ウォッシュチーズ
さすが特級格付け!圧倒的に旨いです。特級ともなるとカツオとの相性どころの騒ぎではありません。