04-2922-0426受付時間 10:00-20:00(火曜定休)
●オスピス・ド・ボーヌは、中世の貧しい人々のための慈善施療院でした。運営費は寄進されたぶどう畑から出来たワインの販売によって賄われておりましたが、19世紀からは現在のオークション形式に変わり、慈善事業だけではなく、ブルゴーニュのその年の品質を見極める意味合いも持つようになりました。今日では、世界最大級のワインオークションとして有名ですが、施療院そのものが存在しない今でも、収益は福祉に利用され創設時の精神は引き継がれています。
ボーヌのオスピス(ホスピス, 施療院)とは― 1443年にブルゴーニュ公国の宰相ニコラ・ロランが創設したもので、貧しい人たちに無料で医療を施しました。入院の条件は、「貧者であること」ただひとつ。この建物は、屋根瓦が、黄色や赤、茶色とカラフルで、しかもブルゴーニュ風の文様を描くようにデザインされていてとても美しく作られ、当時はオテル・デュー(神の宿、fr:Hôtel-Dieu)とも呼ばれました。現在では、その当時の薬品、医療器具を展示した医学博物館になっており、またワインオークションの会場としてよく知られています。
●サヴィニー・レ・ボーヌは、「ボーヌの傍ら」という語源のため、しばしばボーヌと比較し軽視されがちです。しかしながら、非常に豊かな香りと繊細な味わいは、ボーヌに匹敵するポテンシャルを秘める産地でもあります。畑の寄進者である法曹界の名門「フォルヌレ」の名を冠したこのキュヴェは、北部の1級畑の厳選した畑のぶどうから造られます。南部に比べ香り高くミネラル感があり、気品ある味わいに仕上がっています。華やかな香りが特徴のワインなので、常温(16℃〜18℃)で大ぶりのグラスで是非お楽しみ下さい!美しい、深いルビー色。甘いイチゴやチョコレートの香り。心地良い森の中の針葉樹の香り。口当たりは上品でバランスが良く、滑らかですが、口に空気を含ませると、途端に、力強さと、スパイシー感が目を覚まします。活き活きとした酸とタンニン。それを包み込むバランスの良い上品な果実味がたっぷり含まれています。今飲む場合は、デキャンタもしくは、抜栓後4-5時間が飲み頃です。ワインセラーをお持ちの方であれば、数年寝かせてからお楽しみいただくとより美味しくなりそうです。フルーティーで、口当たりよく、チャーミング。飲みやすいのですが、その奥に潜んだワインのポテンシャルをお楽しみ下さい。料理はロースト・ビーフや鳥の赤ワイン煮、マグロのお寿司が良く合いそうです。極僅かしかこの世に存在しない希少ワインを、是非ご堪能ください!